G1ラボ - デジタルマーケティングを研究する為の備忘録

これからのデジタルマーケティングは技術と方法に加え、OfflineとOnline、HardwareとSoftware。6軸+αの時代を生きるデジタルマーケッター

タイで月間400万の訪問者数。日系企業が作るモンスターWEB "Sista Cafe"。

他国で自分の居場所を作ることは簡単ではありません。ましてやトップクラスに駆け上がる事など考えただけで気が遠くなります。その中で日本の企業が圧倒的な存在感をしめしているのが東南アジアの中心に位置するタイ王国です。タイでは経済発展著しく様々な情報がインターネット上に溢れかえっています。日本企業は自動車や家電、産業機械産業でタイの経済を引っ張っています。

その一方で文化面では韓国のK-POPが流行し、韓国のコスメやドラマが世代を問わずに受け入れられています。産業は日本、エンタメ系は韓国。これがタイの長らく続いてきたトレンドです。

しかし昨今のビザ解禁によってタイ人が気軽に日本へビザなしでいけるようになってからは状況が大きく変わってきました。タイ人は多くのMade in Japanを求めるようになり、DHCのサプリメント資生堂の化粧品など日本で人気のアイテムをタイに買って帰るなど文化面でも日本が久しぶりに存在感をましてきました。

そんな中にあって、特に若い世代を中心に先進国のビューティの人気が急激に高まっています。ネット環境のスムーズな普及に伴い、多くの人がネットからの情報を毎日得るようになりました。特に大人気のFacebookは、その登録者数が人口の半数以上を占め、1つのOSのように情報プラットフォームとしての立場を確立しています。

そのような群雄割拠のタイネット社会において、また人気のビューティマーケットにおいて、日本企業が圧倒的な支持を持つビューティ・ポータルサイトを持っていることをご存知でしょうか。

 

そのサイトはDonutsという企業が運営している"Sistacafe"というポータルサイトです。月間の訪問者数は400万人を超えるというタイ同業ではトップクラスの数字を誇ります。多くのライターを抱え、コンテンツ力も高く、多くのタイ人が毎日見ているサイトです。

sistacafe.com

これだけの巨大モンスターサイトはタイ企業が運営しているのだろうと思っていました。しかし蓋を開けてびっくり、運営者は日本のゲーム製作会社でした。さすがはコンテンツを作る企業、タイでもコンテンツ力に重きを置いたその伝統はしっかりと引き継がれていました。

このサイトではKissという単位でFacebookでいうところの「Like」と同じような機能を持っています。凄いのはこのKissの単位が万単位になっている記事があるということです。毎月400万人の訪問者があれば当たり前といえば当たり前ですが、ここまで作り上げてきた企業努力には心から敬服致します。このような大規模サイトは企業としてしっかり運営しないと絶対に継続できないですからね。

 

 

子供の頃何度ものぞいたドアの先。VRでそれはどこでもいけるドアに?

子供の頃何度もドアを開いたら違う世界がある・・・と思ってドアを開けたり閉めたりしていました。そんな事が仮想世界とはいえできる時代がくるとは・・・と驚きです。

www.doraeiga-vr.com

ちょうど今、やっているようです。VRの使い方はまだまだ未知数ですが、主にB2Bでの使い道が先行して増えているようです。ビジネスシーンでのVRは教育関連含めて有効ですからね。しかしキャラクターとタイアップすることで「子供の頃憧れた世界」にタッチできる・・・というコンテンツは受けるかもしれません。個人的にはドラゴンボール北斗の拳などがVRになったら面白いだろうなと思います。

あー、かめはめ波受けてみたいし、自分で撃ってみたい!そして荒廃の世界を歩くケンシロウをみてみたい!北斗百裂拳を食らってみた・・・くない。。。

 

ここでも面白い体験記事を発見したので紹介しておきます。

「どこでもドア」をVRで再現! 「どこでもドア」の先に広がる南極大陸 - GAME Watch

 

没入感がどれくらい出せるかがポイントでしょうね。

 

 

コンテンツの見せ方は「誰から誰」へのコンテンツかによるという例

Facebook広告もサイズによって効果がかわるという結果があります。以下のページでその結果が記載されています。ここでは正方形動画(スライドショー式)と、長方形静止画で比較をしています。

smmlab.jp

とても面白い検証ですよね。正方形動画のほうが長方形静止画よりパフォーマンスがよかったそうで動画の強みが発揮されたのかなと思います。これからの時代、WEBコンテンツはより制作者と閲覧者の「心のインタラクティブな関係」が重要になってきます。その中で映像コンテンツというのは間違い無くその第1人者としてコンテンツマーケットを引っ張っていくと思います。

ちなみにこの記事のポイントは正方形と長方形のどちらが良いかを言いたいのでは無く、「見せ方」です。

スペインについて理解を深めるには単一のバナーで実施するのではなく、様々な観光地を見せた方がより興味関心が高くなり、「いいね!」をしてくれやすくなるのではないかという仮説を立て、静止画とスライドショー動画にて配信をしました。

 様々な観光地を見せた方がスペインの魅力を理解してくれるのではないかという見せ方の仮説がポイントです。海外旅行というものは1箇所では無く複数の箇所を回りますので「総合力」がプレゼンテーションとして重要だと言われています。このスライドショー式の動画はその総合力の一端を見せたものですので、評価もよかったのではないかと思います。

 

  

  

大事なことは「人が持ち続けたい」と思えるアプリ

マクドナルドのアプリをダウンロードしてみました。

 

アプリを見る時、最も期待する瞬間も最も落ち込む瞬間もハンバーガーメニューをタップした時ですよね。ハンバーガーメニューを開く前は「どんな項目があるのかな」とワクワクし、ハンバーガーメニューを開くと「普通の項目か・・・」とがっかりすることもあります。

そう、アプリで重要な事の1つは

ハンバーガーメニューを開いた時に「期待」に応えられたかどうか

 

が「アプリを継続してインストールしておこうかどうか」の分かれ目になるのだと思っています。

私にとってアプリを入れておく理由の1つには「クーポン」があります。特にマクドナルドのように時々行くお店のクーポンがいつでも取り出せるというのはかなり"推し"となります。クーポンというのはお金のようなものですから、クーポンがいつでも取り出せるアプリというのは「お財布アプリ」のようなものです。

しかもクーポンのデザインがリアルなのです。よくマクドナルドがクーポンを配ってたのを覚えていますが、あの頃はクーポンをよく使っていました。そのクーポンを思い出させるようなミシン目の入ったクーポンが使いたいなって気にさせてくれます。

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しかもこれ、店頭で見せるやり方とNFCで通信するやり方など様々な方法があるようです。今度使ってみようとおもいます。 

人が楽しめるもの、人が喜ぶもの、人が感動するもの、人が欲しいものは色々ありますが、もしかしたらそれらは一過性で終わる可能性があります。そう考えますと、アプリとは「人が持ち続けたい」と思うものである事が大事だなと改めて感じます。

 

 

  

映像コンテンツは"撮影のプロ"でなくても作れる時代

この映像は凄いですよね。エンジンの内部がどうなるのかを表しています。

www.youtube.com

このような映像は「映像のプロ」ではなく「技術を知る人の興味」によって作られています。最近、このような人たちによって作られる映像が増えてきました。それはスマホや低価格帯ビデオのカメラ解像度の進化と便利な映像ソフトの登場によって実現可能になっています。

以前は「映像=テレビ」というイメージがありましたが、Youtubeなどの台頭によって映像=テレビの構造は崩れ、「映像=WEBとテレビ」という具合になってきました。

今後ますますWEBの重要性が増す中で、映像コンテンツもその重要性を増していきます。これにより映像クリエイターやプロデューサーにとって、テレビ・WEBの両方へのチャンスが広がっていきますが、かつてのような高額な超高品質映像を撮影するのではなく、Youtubeで見れるレベルの品質に落としつつ、低コストで簡単かつ早く多く作れる映像コンテンツがそのWEB向け映像の主役になっていくのは間違いないでしょうね。

「映像」が細分化される時代が到来し、それぞれのカテゴリで制作者の質が代わっていくことでしょう。つまり「映像の適材適所」をより深く考える時代になってきています。

 

 

QRコードをトラッキングすれば紙もデジタルマーケティング

QRコード、今やLINEアプリにも標準実装されるなど私たちの情報探索の日々には欠かせないコードになりました。従来のバーコードよりも情報量を多く含む事ができる2次元バーコードだけあって色々な情報を含む事ができます。その1つがGoogle analyticsのコードです。

このGoogle analytcsを埋め込む事で、QRコードをスキャンして自分のWEBサイトに来てくれた人の数を把握する事ができるのです。普段は紙媒体は誰が読んだかなかなか見えないが故に費用対効果を考える事を放棄しがちなマーケッターさんも少なくないと思います。しかし、これを使って紙媒体のパフォーマンスを測る事ができますのでQRコード含めて紙媒体を見直す良い機会かもしれません。このQRコード分析のやり方はとても簡単です。

 

1、Googleが提供しているサービスでQRコードを含んだURLを取得します。

  この際に、属性をQRにしておくとわかりやすいと思います。

Campaign URL Builder — Google Analytics Demos & Tools

 

2、URLを取得したら、WEBで無料のQRコード作成サイトを探し、QRコードを作成します。

www.cman.jp

 

これで誰でも簡単にGoogle analytics入りQRコードを作り出す事ができるようになります。あとは紙媒体でもどこでもぺたっ!と貼ればOKです。試しに自分でスキャンをしてGoogle analyticsで取れているかをみるといいですね。

 

 

楽天 vs Amazon vs Yahoo!ショッピング

日本のEC業界を牽引する3大ショッピングモールの数値比較をして見ました。過去3ヶ月比較です。

月間ベースで見るとアマゾンジャパンは4.5億アクセス、楽天は3億アクセス、Yahooショッピングは7600万アクセスを得ています。どんなサーバー使ってるんでしょうか。もちろんAmazonAWSでしょうけど。特にAmazonは世界中でサービスを展開していますから世界合計のアクセス数は天文学的数字なのかもしれません。調べるパワーもないので調べていませんが・・・。

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ちょっと面白いのがデスクトップとモバイルのどちらからのアクセスが多いかという比較。アマゾンはPCが56%に対し、楽天はモバイルが54%と反対の結果になっています。デスクトップからのアクセスが多いという点も優位なのか、1回あたりのページ閲覧数がずば抜けていますね。デスクトップは画面が大きいですから、ファーストビューで色々なものが目に入ってきます。キャンペーンの情報だったり新商品情報だったり特集だったりと。つまりデスクトップでのアクセスを増やせば直帰率を減らしやすいという希望も見えてきそうです。楽天はサイト滞留時間が長いのですが、やはり色々な個人情報に紐づくお得な機能が多いという事も、滞留時間を伸ばしている理由になっているのかもしれません。特に楽天はフラッシュマーケティングに強いので、ある時急にクーポンが配布されたかのような錯覚に陥ってクーポンを見に行ってしまう事もあります。これもまた滞留時間を伸ばす理由になりますよね。

一方でYahoo ショッピングは新興勢力ということもあって全体数は圧倒的に少ないですね。滞留時間も短いですし、直帰率も高め、そして1回の訪問でのページ閲覧数がAmazonのほぼ半分程度です。新興勢力ということもあるのでしょうがない部分はありますが、広告へのお金のかけ方を見ますとやはりトップ2と比べて投資をしているなという感じがします。追いかける立場ですからしょうがないですかね。普段からYahoo!を見ていますのでYahooショッピングが今すごい人気だ!という記事をよく見ますが、やはり推しまくりでいかないと追いつけないんだろうな・・・というのはこの統計からみてわかりますね。

個人的に思うのですが、Yahoo!はソフトバンクグループですよね。つまりアリババの株主の孫正義さんの傘下にあるわけです。つまり将来的にはアリババとの資本提携による爆買い越境ECにより比重を移していくのではないかな?と想像しています。今、アリババは東南アジアの大手ECサイトに資本を多く投下しています。例えばLazadaグループとか。アリババが株主となってYahooショッピングを運営する日も遠くはないかもしれませんね。そうなると、日本の商品を中国に出すだけではなく、ハイアールやシャオミの製品などが個人で安く直輸入できるようになるかもしれません。もちろん、買いたいかどうかは別ですが。

それ以前に、私は孫正義さんはそのうち韓国の大手財閥への資本投下または買収などをするのではないかと思っています。サムスングループはじめみんな弱っていますからね。今の韓国市場は。