G1ラボ - デジタルマーケティングを研究する為の備忘録

これからのデジタルマーケティングは技術と方法に加え、OfflineとOnline、HardwareとSoftware。6軸+αの時代を生きるデジタルマーケッター

大事なことは「人が持ち続けたい」と思えるアプリ

マクドナルドのアプリをダウンロードしてみました。

 

アプリを見る時、最も期待する瞬間も最も落ち込む瞬間もハンバーガーメニューをタップした時ですよね。ハンバーガーメニューを開く前は「どんな項目があるのかな」とワクワクし、ハンバーガーメニューを開くと「普通の項目か・・・」とがっかりすることもあります。

そう、アプリで重要な事の1つは

ハンバーガーメニューを開いた時に「期待」に応えられたかどうか

 

が「アプリを継続してインストールしておこうかどうか」の分かれ目になるのだと思っています。

私にとってアプリを入れておく理由の1つには「クーポン」があります。特にマクドナルドのように時々行くお店のクーポンがいつでも取り出せるというのはかなり"推し"となります。クーポンというのはお金のようなものですから、クーポンがいつでも取り出せるアプリというのは「お財布アプリ」のようなものです。

しかもクーポンのデザインがリアルなのです。よくマクドナルドがクーポンを配ってたのを覚えていますが、あの頃はクーポンをよく使っていました。そのクーポンを思い出させるようなミシン目の入ったクーポンが使いたいなって気にさせてくれます。

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しかもこれ、店頭で見せるやり方とNFCで通信するやり方など様々な方法があるようです。今度使ってみようとおもいます。 

人が楽しめるもの、人が喜ぶもの、人が感動するもの、人が欲しいものは色々ありますが、もしかしたらそれらは一過性で終わる可能性があります。そう考えますと、アプリとは「人が持ち続けたい」と思うものである事が大事だなと改めて感じます。

 

 

  

映像コンテンツは"撮影のプロ"でなくても作れる時代

この映像は凄いですよね。エンジンの内部がどうなるのかを表しています。

www.youtube.com

このような映像は「映像のプロ」ではなく「技術を知る人の興味」によって作られています。最近、このような人たちによって作られる映像が増えてきました。それはスマホや低価格帯ビデオのカメラ解像度の進化と便利な映像ソフトの登場によって実現可能になっています。

以前は「映像=テレビ」というイメージがありましたが、Youtubeなどの台頭によって映像=テレビの構造は崩れ、「映像=WEBとテレビ」という具合になってきました。

今後ますますWEBの重要性が増す中で、映像コンテンツもその重要性を増していきます。これにより映像クリエイターやプロデューサーにとって、テレビ・WEBの両方へのチャンスが広がっていきますが、かつてのような高額な超高品質映像を撮影するのではなく、Youtubeで見れるレベルの品質に落としつつ、低コストで簡単かつ早く多く作れる映像コンテンツがそのWEB向け映像の主役になっていくのは間違いないでしょうね。

「映像」が細分化される時代が到来し、それぞれのカテゴリで制作者の質が代わっていくことでしょう。つまり「映像の適材適所」をより深く考える時代になってきています。

 

 

QRコードをトラッキングすれば紙もデジタルマーケティング

QRコード、今やLINEアプリにも標準実装されるなど私たちの情報探索の日々には欠かせないコードになりました。従来のバーコードよりも情報量を多く含む事ができる2次元バーコードだけあって色々な情報を含む事ができます。その1つがGoogle analyticsのコードです。

このGoogle analytcsを埋め込む事で、QRコードをスキャンして自分のWEBサイトに来てくれた人の数を把握する事ができるのです。普段は紙媒体は誰が読んだかなかなか見えないが故に費用対効果を考える事を放棄しがちなマーケッターさんも少なくないと思います。しかし、これを使って紙媒体のパフォーマンスを測る事ができますのでQRコード含めて紙媒体を見直す良い機会かもしれません。このQRコード分析のやり方はとても簡単です。

 

1、Googleが提供しているサービスでQRコードを含んだURLを取得します。

  この際に、属性をQRにしておくとわかりやすいと思います。

Campaign URL Builder — Google Analytics Demos & Tools

 

2、URLを取得したら、WEBで無料のQRコード作成サイトを探し、QRコードを作成します。

www.cman.jp

 

これで誰でも簡単にGoogle analytics入りQRコードを作り出す事ができるようになります。あとは紙媒体でもどこでもぺたっ!と貼ればOKです。試しに自分でスキャンをしてGoogle analyticsで取れているかをみるといいですね。

 

 

楽天 vs Amazon vs Yahoo!ショッピング

日本のEC業界を牽引する3大ショッピングモールの数値比較をして見ました。過去3ヶ月比較です。

月間ベースで見るとアマゾンジャパンは4.5億アクセス、楽天は3億アクセス、Yahooショッピングは7600万アクセスを得ています。どんなサーバー使ってるんでしょうか。もちろんAmazonAWSでしょうけど。特にAmazonは世界中でサービスを展開していますから世界合計のアクセス数は天文学的数字なのかもしれません。調べるパワーもないので調べていませんが・・・。

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ちょっと面白いのがデスクトップとモバイルのどちらからのアクセスが多いかという比較。アマゾンはPCが56%に対し、楽天はモバイルが54%と反対の結果になっています。デスクトップからのアクセスが多いという点も優位なのか、1回あたりのページ閲覧数がずば抜けていますね。デスクトップは画面が大きいですから、ファーストビューで色々なものが目に入ってきます。キャンペーンの情報だったり新商品情報だったり特集だったりと。つまりデスクトップでのアクセスを増やせば直帰率を減らしやすいという希望も見えてきそうです。楽天はサイト滞留時間が長いのですが、やはり色々な個人情報に紐づくお得な機能が多いという事も、滞留時間を伸ばしている理由になっているのかもしれません。特に楽天はフラッシュマーケティングに強いので、ある時急にクーポンが配布されたかのような錯覚に陥ってクーポンを見に行ってしまう事もあります。これもまた滞留時間を伸ばす理由になりますよね。

一方でYahoo ショッピングは新興勢力ということもあって全体数は圧倒的に少ないですね。滞留時間も短いですし、直帰率も高め、そして1回の訪問でのページ閲覧数がAmazonのほぼ半分程度です。新興勢力ということもあるのでしょうがない部分はありますが、広告へのお金のかけ方を見ますとやはりトップ2と比べて投資をしているなという感じがします。追いかける立場ですからしょうがないですかね。普段からYahoo!を見ていますのでYahooショッピングが今すごい人気だ!という記事をよく見ますが、やはり推しまくりでいかないと追いつけないんだろうな・・・というのはこの統計からみてわかりますね。

個人的に思うのですが、Yahoo!はソフトバンクグループですよね。つまりアリババの株主の孫正義さんの傘下にあるわけです。つまり将来的にはアリババとの資本提携による爆買い越境ECにより比重を移していくのではないかな?と想像しています。今、アリババは東南アジアの大手ECサイトに資本を多く投下しています。例えばLazadaグループとか。アリババが株主となってYahooショッピングを運営する日も遠くはないかもしれませんね。そうなると、日本の商品を中国に出すだけではなく、ハイアールやシャオミの製品などが個人で安く直輸入できるようになるかもしれません。もちろん、買いたいかどうかは別ですが。

それ以前に、私は孫正義さんはそのうち韓国の大手財閥への資本投下または買収などをするのではないかと思っています。サムスングループはじめみんな弱っていますからね。今の韓国市場は。

 

ドローンで物流。成功事例となるか。

ドローンといえば空中殺法のように上空から望みのものを運んでくれる夢のツールという扱いになっていますが、上空にあまり規制がない今だからこそ色々とトライできるものである一方で、規制が後追いで出てきたら厳しくなるという将来のリスクもあるわけです。しかし地域活性を新しいテクノロジーで模範都市化させていくのは大賛成です。 

corp.rakuten.co.jp

地方都市だけでなく、山間部のような場所で長距離を動けるドローンで最も活躍できそうなのは医療かもしれませんね。例えば薬。夜間に薬を切らせた場合、買い忘れた場合などはドローンが動いてくれます。例えば災害の時、緊急車両が入ってこれない場所でもペットボトル1本だけでも届ける事ができます。人を豊かにすることはできないかもしれないけど、人の命を1分でも長く守る事ができますね。

1点心配なのは楽天と政府・省庁との関係ですね。特に関係省庁とは揉めてはいけませんよ。揉めたら規制される可能性があります。国家ビジョンをしっかり巻き込んで人命に繋がる社会貢献性のある事業として長続きしてほしいものです。日本にこのようなイノベーション導入都市が増えればいいですね。

 

 

AIが旅行先を?

 

www.gizmodo.jp

例えば、多くの情報を読み込ませておいて自分のFacebookとコネクトさせ、これまでの写真を一気にスキャンして分析、結果として「あなたの好きそうな旅行場所はここ!」というのが発表され、それを見たユーザーは世界中にある自分が好きそうな地域や景色を発見して旅行をしたくなる。

更に言えば旅行会社のパッケージをデータベースに登録しておき、Facebookの分析からくる発表内容に連動したパッケージを表示させる。これでビジネスが成立するよね。

このシステムがってわけじゃないですが、マシーンラーニングは比較的簡単に開発に取り組めて、かつ比較的確率の高い情報をアウトプットできる効率の良い方法です。

 

FacebookとLINEは表と裏の関係。

タイにおけるTOP2のコミュケーションツールはFacebookとLINEです。

この2つのツールがGoogle上でどれくらい話題になったを過去12ヶ月で調査してみると以下の図のようになります。ここからわかるのはFacebookの人気の高さですが、実はそれはあまり重要ではありません。なぜならFacebookは記事ベースでの検索を得やすい(Facebookからの記事化、話題発生が多い)のですがLINEはLINEニュースなどの公共媒体があるものの、メインは個人間のコミュニケーションになりますので公の場では話題になりにくく、ネット上での話題で言えばFacebookは有利です。しかしポイントはそこではなく、お互いの上昇と下降の関係です。

この1年近く、タイにおいてはFacebookがあがればLINEが下がり、LINEが上がればFacebookが下がるという傾向が出やすくなっています。グラフを見れば一目瞭然です。ちなみにこれはトレンドでGoogleでどれだけ検索されたかという結果なので、それぞれの媒体のトラフィックでありません。但し全く連動してないわけではないとは思いますが。

ではなぜFacebookとLINEが検索されたかというと、検索内容を見るとFacebookはLive streaming、LINEはLINE TVが多いですね。それぞれ映像コンテンツであるというのが特徴です。人気コンテンツのあり/なしで視聴率の取り合いになっているのかもしれません。特にLINE TVではI hate you, I love youが人気でしたので、その検索が多かったようです。

その一方で、政情に何か発生した際にはタイは特徴的な動きがあり、昨年も同じでした。ここでは述べませんが、タイは同調化しやすい側面がある事を示しているグラフでもあると思います。

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