G1ラボ - デジタルマーケティングを研究する為の備忘録

これからのデジタルマーケティングは技術と方法に加え、OfflineとOnline、HardwareとSoftware。6軸+αの時代を生きるデジタルマーケッター

これからはIoTだ!というけど。

「IoT」を錦の御旗のように掲げる企業が増えています。IoTに参入する!と言えば株価もあがる時もあったし、確かにこれからの時代はIoTが主流になっていくと思います。

ただどんな時代でもテクノロジーの主流はやがて「普通」へと立ち位置をかえていくわけでその普通の時代をどう儲けるか考えてIoTに入っていく企業は少ないなと感じます。カレーライスという絶大な人気を誇る「普通の料理」で考えれば、一発屋的な感じで消えて言った「XX味のカレー」というものを探すという、とりあえずは、短期的に設けられる仕組みを考える企業が多いという印象を受けます。

企業の中で「こんな企画をやりたい!」と企画が上がってきたときは「今やってみたい」という気持ちだけではなく「会社の未来の何に繋がるか」もしっかりと考えることが大切です。勿論手間暇かけずに作られたものであればリリースしてもいいでしょうが、だいたいそういうものは当たりません。なぜなら企画・開発と販売は全く別の領域なのですから。良いものを作ったからと言っても売れるわけではないのがこのご時世、販売促進にどれだけ投資と労力をするかも重要です。

理想論としては良い投資者、良い経営者、良い販売者、良い開発者、良い会計担当者、良い企画者がいればIoT関連商品は売れるでしょうけど、そんな人がいれば苦労はしません。

さて、ダラダラとどうでもいい話をしてきましたが、IoTってなんだよ?と考える人も多いかと思います。IoTといはInternet of things、つまるところネットの物(コト)です。

1番わかりやすいところで言えば「人間と機械などの物を繋ぐ」というところですね。人間がスマホで外出先から家の中のエアコンを停止させることもまたIoTです。

例えばこのエアコンの話で言えばこんな感じです。

室内センサーがスマホを探知できなくなった→室内センサーがエアコンの電源を消す→エアコンが消えたことを確認できたセンサーがスマホ内のアプリに「エアコンを消した」という情報をインターネット回線経由で送る→スマホ内部にある専用アプリがエアコンが消えたことを振動で人間に知らせてアプリ上でも表示させる

このパターンには複数の出来事があることがわかります。

 

・センサーがスマホを探知できなくなる(機械が機械を探す)

・ センサーがエアコンを消す(機械が機械に繋がり命令する)

・センサーがアプリに報告をする(機械が機械に繋がり報告する)

・アプリが振動し報告内容を表示する(機械が人間に繋がり報告する)

 

これらの全てを開発・実装してこのサービスは成立します。私たち人間の場合、人から人へがコミュニケーションの軸ですがIoTの世界では、人とコミュニケーションを取るのは人だけではなく、機械ともコミュニケーションを取りますし、更には機械が機械とコミュニケーションをとります。つまりIoTとは幅が広いのです。

何がIoTでどんなことをしたらIoTかというのは人それぞれの解釈にもよるのですが、いずれにしてもインターネットを使って繋がる人と物、もしくは物と物の活動がIoTなのですね。

IoTセミナーに参加しても断片的な事だけを説明するセミナーも少なくはありません。むしろセミナーの1時間や2時間で学びきれる量ではないのです。本気でやってみたい人は学校に通うのが良いでしょうね。

 

製造業であってもITであっても将来の社会をイメージできた企業が利益を確保しています。経営に携わる人は「IoT」を掲げるのであれば「将来の社会がどうなるか」をしっかりとイメージしてそこから企画を検討することをお勧めします。「将来、こんな社会を作りたい」で成功するのはごくわずかで、それを軸に「今やりたい」を考えるのでは利益を得にくいどころが出費が多くて終わってしまいます。社会は様々な事の複合体です。社会の様子や様々な産業を俯瞰的に見て評価できてはじめて必要なIoTが見えてきます。