G1ラボ - デジタルマーケティングを研究する為の備忘録

これからのデジタルマーケティングは技術と方法に加え、OfflineとOnline、HardwareとSoftware。6軸+αの時代を生きるデジタルマーケッター

「夢実現」から「夢体験」へ。JTBが向かうのは"脱"旅行業か"拡"旅行業か。

人を現実の旅に導く旅行会社が、人を意識の旅に導く技術に投資。

遠隔地のロボットを操作してインバウンド旅行のプレ体験ができるようにするという狙いもあるようです。普段行けないような場所やアトラクションを事前にプレ体験できるというのはユーザーにとっては行き先の選択肢をしっかりと選別できる親切なサービスとなるでしょうね。

JTB、新たにITベンチャーに出資、遠隔ロボット技術を観光・インバウンドで実用化目指す【動画】

しかし、これには訪問先の地域や施設にとってはデメリットがありそうです。例えば体験型のアトラクションの場合は、この技術を使う事で「プレ体験」ができ「思ったほどではないな」と思ったり「この程度の経験で十分」と思った観光客が実際の訪問をしなくなる事もあるでしょう。訪問者のことを考えればとても良いこの技術も、少ない観光資源を駆使してなんとか人を呼び込もうと努力をしている地域には「ダメ押し」となってしまう可能性もありそうです。ただ、Google mapやストリートビューのように既にどのよな場所か擬似散策ができるようになってきた現在、この流れは避けられない流れでもありますね。従い、地方自治体やコンテンツを提供する施設は、このような技術に対してのライセンス費用への検討も同時に考えていかないといけないでしょうね。

 

ちなみにこの技術ですが、「軍需産業」での需要のほうが高く、むしろ儲けどころだと思います。戦争が人からロボットに徐々に移行していくのは間違いなく、そういう意味ではJTBという夢を実現する旅行会社が間接的に軍需産業の振興に協力をしていくというのは少し寂しい気持ちもありますが、これも世の中の流れなのでしょうね。