G1ラボ - デジタルマーケティングを研究する為の備忘録

これからのデジタルマーケティングは技術と方法に加え、OfflineとOnline、HardwareとSoftware。6軸+αの時代を生きるデジタルマーケッター

アンバサダー、インフルエンサー。買った人が次へのバトンを渡す時代

買った人が次へのバトンを渡す時代になったわけですが、目新しいことではないのですよね。これは。大昔から他人が使っているのを見て「いいな」と思えば自分も買うという流れはありましたから。

しかしITが進化して生活に入り組んできた現在、「他人が使っている」様子をネットで見る事ができるようになり、それが思わぬ「価値」を持つようになりました。

その1つがUGC、User generated contentsです。ユーザーが作り出すコンテンツですね。そのコンテンツが集う代表例がSNSハッシュタグを使って世の中に発信できる機能を持つプラットフォームがその時代の先駆けとなっています。

特にIG(Instagram)、これが当面の主役になりそうです。IGは写真を中心とした投稿型SNSです。コンテンツの中心は写真でよりユーザーの心の中に届きやすいという長所をもっています。この長所を活かしたマーケティングをどうするか?という部分に焦点があたってきているの現在で、その1つがUGCなのです。

ネットでの情報提供者には大きく分けて2つあり、1つはお金を払ってブログなどを書いてもらうインフルエンサー、2つ目はお金を払わないがファンなので勝手に記事などを投稿してくれるアンバサダーです。

ほとんどのSNSユーザーは大きく見れば程度の差はあれどアンバサダーに属しており、気に入ったものや感動したもの、その逆で頭にきた事や不満なども投稿します。インフルエンサーというのはいわゆるプロライターであり、お金をもらって広告のように記事を書くという形になります。

東南アジアにおいてはインフルエンサーの枠組みはしっかりとしており、お金を払ってブログを書いてもらうスタイルは定着しています。当然ながら人気ブロガーには記事が集まっています。しかしその一方で、日本でいうところのいわゆるステマに該当してしまうケースもあり日系企業としてはステマじゃないか?ということで気が引けてしまう部分ですが、東南アジアの人たちから見れば「良いものを本当に紹介しているならいいじゃないか」という許容のマインドが高く、社会としてはこのような広告手法を前向きに捉えている部分はあります。

一方のアンバサダーは、完全に投稿者の善意に乗っかる形になりますので本当のファンを作り出して、育成していく必要があります。ファンというのは勝手連的にブランドや製品を応援してくれますので、メーカー側にとっては永遠にお付き合いしたい恋人のようなものです。メーカーがお金ではないメリットを提示しながら(例えばメーカー見学や交流会など)、アンバサダーたちがファンであることのステイタスを感じてくれるようにしていく必要があるので、自社ブランドのアンバサダーを育てるというのは本当に企業力が問われる活動です。

アンバサダー例でいえばネスレが有名です。 

ネスレ マシンが無料で使用できるサービス(ネスカフェ アンバサダー等)|ネスレアミューズ

アンバサダーに機会を提供し普及をしてもらうという制度です。ネスレは飲料・食品メーカーで、健康と常に背中合わせの業界です。人々の健康やオフィスでの快適な労働環境構築(メンタル面で良い効果)を1つのテーマに置き、アンバサダーと連携してそれを行いつつ自社のブランド認知を高めていこうという活動です。勿論ネスレ側には投資が必要となりますが、ユーザーに使ってもらう機会を増やし、そしてユーザー間でネスレ商品を語ってもらう機会を増やしてネスレを身近なものにしてもらいたいという思いがこのプロジェクトには込められています。

 

最近、このアンバサダー制度を東南アジアでも取り入れていこうという動きが出てきました。日本国内におけるアンバサダー制度の第1人者のアジャイルメディアネットワークスと石田大成社が東南アジアにおけるアンバサダー制度の登録及び展開を進めています。

 

agilemedia.jp

 

アンバサダーは先進国に親和性が高いと思っています。物が満たされてきた時代に、本当の豊かさや本物を求める欲求が広告的な記事よりも、ファンの愛のこもった本物志向の記事に惹かれるのだと思います。東南アジアでもシンガポールだけではなく、インドネシア、マレーシア、タイなど経済的に成長している国々では富裕者層も拡大しており、本物志向を目指す消費者が激増してきています。それゆえにアンバサダーという存在がこれらの地域における「本物」の提供者の中心的存在になっていくのだろうと思われています。

 

 

どのファンにタッチするかで悩んだように見えるけど優れたコンテンツ。

 モノはいい。非常に面白い。なぜならストツーに燃えた世代だから。

トヨタ C-HR | #CROSS OVER THE WORLD | ストリートファイターII

しかし、ストツーをやらない世代にはタッチできないという点でPRの弱さがありますね。でもそこはしっかり、トミカ北斗の拳(23日公開らしい)で幅の広さを取っており、男性運転手の7割の過去体験にはタッチできそうです。 

For your infomration !

 

自分のブログ、誰にシェアされている?ラフに調べてくれるツール。

ブロガーのモチベーションの1つでもある「シェア」。自分の記事がどこにシェアされているかを見ることもまたブログを書くこととは違った面白さです。以下のYahoo検索のリアルタイム検索で自分のURLを入れて検索すれば自分の記事が誰に検索されているかが、「だいたい」わかります。厳密に言えば公開されているサイトでシェアしたもののみを知る事ができます。

Yahoo!検索

 

必要とされる場所に正しくARを使う。今後のARの未来は適材適所。

ARの開発チームのPLをしている立場から思うのは、ARって、結局のところAR単体ではビジネスとしては完成しないということ。この手のツールでは当たり前ではあるのですが、やはりARもまたワンオブゼム、何かの中の1つとして機能していくのだと思っています。 ARという機能は完成形でも、ARの役割は何かの補完的要素。何かの役に立つという所で活躍し、AR以外に代替できるものがないシーンでのみの価値になる気がしています。つまり、ARを使う人間のアイディア勝負であり、アイディアによってARの生き死にが決まると考えていいでしょうね。

ARゴーグルを用いて力の情報を可視化した調理支援システムを開発(大学院理工学研究科 辻俊明准教授)

埼玉大学では技術育成、ちょっとしたE-learning的な要素で研究を進めています。やはり教育系機関にARは期待を持たれているようです。確かに教育とARは相性がよく、現実の教育への「補完的」要素としての役割を果たせるという強みをもっています。一般向けではポケモンGOでBtoCのAR普及の波がきた感じも一瞬ありましたが、あれはARであっても、本当の意味でARが完全な効果を発揮したかというとそうでもなく、ゲームそのもののアイディアがよく、そのアイディアをロケーションベーシスAR機能が上手に補完していた・・・という感じで、画像認識によるARという側面はあまりありませんでした。そしてARモードでなくても遊べるという点もARが絶対に必要という感じではありませんでした。そしてあの機能は恐らくARでなくても実現できていたような気もします。

そう考えてみると、ARはやはり狭い領域だよな・・・と感じますが、狭い領域だからこそ深掘りできてお金になりやすいのだと思っています。特に人間の目が及ばない災害系では活躍の場が多いかと。例えば原発事故。福島原発の中にロボットを入れる時に、ロボットの目となるカメラにAR機能を取り付ける。サイズ、傾斜、温度、湿度、煙、煤塵などの各種センサーの計測データを組み合わせてロボットの進む先の経路に補足情報を数値、色、線などで入れるとか。ARなどの技術もロボティクスの1つだと思うし、やはりロボットの補足機能としてはかなり優秀だと思うのですよね。そしてそれを最後は人工知能が読み込んで省人化のロボット作業とすると。既に一部実施されていることではあるけど、やはりこのARという技術は「補完ツール」としての能力や可能性は無限大に大きいと感じます。

今後のARメーカーは「何が」補完ツールを必要としているかを見極める事が大事になってきます。ARに周囲をあわせるARありきではなく、ARがあわせていくのですね。

 

 

ZTEのポケットWi-Fiルーターにアクセスできない時に助けられたWEBサイト

 ZTE製のポケットWi-Fiルータを使ってるのですが、なんか色んなデバイスが繋がってるな・・・と思い「まさか他人に使われてる!?」と思い、どのデバイスが今繋がって来ているのかを確認しようと思いパソコンにUSB接続をしてみました。

 

初めての接続なのでドライバーをインストールしなければいけません。インストールをして速攻でブラウザが立ち上がり「ログインしてください」という画面が出て来ます。

 

マニュアルなどもうとっくの昔に捨て去っていてパスワードをそもそも知りません。昔設定したっけ?と必死に思い当たるパスワードを何度も入力してはミスしてロックされ→5分後解除という事を繰り返し途方にくれていたところ、もしかして・・・と思いネットで検索したらこのZTEのルーターに関する説明サイトを発見、無事問題解決しました。

初期設定ではパスワードはadminのようです。

 

ZTE MF98N モバイルルーターの設定(WEB UI)を行う2つの方法! - タカスマの日常的な思考

 

このサイトには本当に助けられました。

感謝です・・・。

 

ちなみに最初の疑問、「まさか他人に!?」という件ですが、実は会社のパソコンがアクセスしてました・・・。そういえば昔設定したことあったな・・・と。お恥ずかしい話ですが・・・。

 

 

サーバーが落ちてるように見えるの、私だけ?そんな時は。

サーバーへのアクセスが悪いな・・・・サーバーが落ちてるかも!

・・・そう言ってサーバー会社に連絡を取っていませんか。そんな方はちょっと待った!問い合わせをする前に自分で調べる簡易的な方法があります。

 

Down For Everyone Or Just Me -> Check if your website is down or up?

 

ここにURLを入力して第三者からのアクセス環境でもサーバーが落ちてるかどうかを確認してみましょう。もし自分だけだよと言われたら、自分の環境に問題があるかもしれません。例えば会社にアクセスブロックされたとか(その時は色々な意味で注意しましょう・・・)。

ブックマークに入れておいて損はありません。

 

「金融」を制するものがプラットフォームの覇権を握る

世の中にある大手サービスプロバイダは単一の機能ではなく、総合力の争いになってきています。いかに"プラットフォーム"として認知され、そこで様々な機能を利用してサービスを堪能してもらうかが重要になってきており、それを象徴するニュースがこのGmailでの送金サービスです。まだアメリカでの運用みたいですが、メールソフトで送るものがメールではなくお金という時代がやってきています。

 

AndroidのGmailアプリでお金のやりとりができるようになった | TechCrunch Japan

 

このような送金サービスと必ず背中合わせになるのがマネーロンダリングですね。国際間送金が簡単にできてしまい、またGmailのセキュリティで保証されたネットワークでクローズドな動きを取ることができてしまうので犯罪の未然防止が更に複雑になってきます。またその一方でGoogleアカウントを乗っ取られてしまえば簡単にお金を取られてしまうリスクがあります。その辺のテスト運用もかねてなのでしょうね、当面はアメリカ国内での運用でリスクを国内に絞り込んでいくのかなと推測しています。

 

■「お金」を使ってメガプラットフォーム入りを目指すGmail

ご存知の通り、Gmailはメールアプリでは世界最大のサービスなので、そのGmailが金融までサポートするようになった時、GmailのOS化にむけた環境は整い、いよいよ本格的にプラットフォーム化を目指して進んでいきそうな気がします。そしてWindowsMac OSAndroidiOSに続く第5のメガプラットフォームOSとなり、Androidと合体して世界最大のプラットフォームになっていくのは時間の問題とも言って良いかもしれません。実際、Chrome OSというGmailを搭載したOSをGoogleは先行して世の中に提供をしていますので、GoogleがOSを持ちたいという気持ちは明らかです。

 

■第1次ITガジェット戦争はハードウェアが主役

90年代からはじまったコンシュマー向けのITガジェットの歴史はPCとスマホPDA、ポケベル、PHSデジタルカメラ、デジタルミュージックプレーヤー、電子手帳などを駆逐して2強の座に君臨し現在に至っています。この経過を私は第1次ITガジェット戦争と呼んでいます。この戦争での主役はハードウェアで、デバイスが「強力な通信機能」を持つかどうかが勝負の分かれ目となりました。よって、PCもスマホも通信機能をもっていたが故に終始優位に個別撃破を繰り返すことができ、一方で通信機能が出遅れたPDA、デジカメ、ミュージックプレーヤー、電子手帳は通信機能を持つPCやスマホに駆逐され、最終的には「1つの機能」として吸収され、単体でのボディを失ってしまいました。スマホやPCを見ると多くのソフトウエアや機能があります。その1つ1つが、第1次ITデバイス戦争の歴史であり、証拠であり、結果でもあるのです。当時、私は優秀なITガジェットを持つ多くの企業と仕事をしていました。数多くの優秀なガジェットが世の中に出ていきました。そして多くの優秀なガジェットがPCやスマホに吸収されていきました。しかし日本企業は優秀ですし、日本のエンジニアは優秀です。PCやスマホの中に脈々と生き続けているアプリやソフトを見るたびに「すごいなやっぱり・・・」とその質の高さに誇りすら感じることもあります。

そして現在、デバイスでの競争において、これ以上のイノベーションが難しくなっています。しかしだからといってITは止まりません。新しい戦争が始まっています。今度はデバイスを問わないソフトウェアの戦争であり、このGmailのニュースもまたその過程を示すものでもあります。私は今の争いを第2次ITガジェット戦争と呼んでいます。

 

■第2次ITガジェット戦争はソフトウェアが主役

第2次ITガジェット戦争の主役はソフトウェア、それもプラットフォームを狙うソフトウェアの戦いであり、具体的に言えば「OS」の覇権をめぐる争いです。OSといえばWindows vs Mac OSAndroid OS vs iOSと思うかもしれませんがこの戦争はPCとスマホのOSが入り乱れての大戦争になっています。

例えばPCでは唯一無二の世界最強の存在感を誇示するWindowsスマホでは完全に出遅れてマイナーOSに成り下がっており、一方でAndroid OSはスマホでは頂点に君臨していますが、PCではOSを持ちません。AndroidのオーナーであるGoogleはPCへの挑戦上として上述したChrome OSを発表していますが、まだまだ対応ソフトの問題も多くマイナーOSの一員です。では誰がこの戦争で生き残るのでしょうか。

 

■PCとスマホが求める「モビリティ」は「場所を問わないどこでも消費」

第1次ITガジェット戦争が通信機能の有無で勝敗が決してきたと書きましたが、現在の第2次ITガジェット戦争というソフトウェア戦争では何がKeyとなるのでしょうか。私は「金融決済」だと思っています。FintechやBitcoinApple payやSamsung Payという単語もトレンドになっていますが、その流れや勢いもまた第2次ITガジェット戦争のコンセプトを明確にしていると思います。

通信機能を持つデバイスというのは携帯性に優れています。通信ネットワークが充実した時代に入り、「モビリティ」を時代がもとめてきたがゆえにPCやスマホはその強みを活かして勢力を拡大することができ、この世界で生き残ってきました。ですから「どこでも消費ができる」という利便性を持つ「ネット決済」もまた必然的に時代の必須事項になってきます。

 

■LINEとFacebookが先行するネット決済、メールには厳しい現状もGmailが変えるか。ネット決済が加速するその時代の流れに沿うように「どこでも消費ができる」という「どこでも」を持つコミュニケーションツールも同じスピードで成長してきました。その代表格がGmailの所属するメール、LINEなどのチャットアプリ、FacebookなどのSNSアプリです。特にLINEやFacebookなどは早くからコミュニケーション能力の強化の一環として、決済機能や支払い支援機能、ネットショップ支援機能などを搭載し、金融プラットフォームとしての存在感をアピールしようと努力をしています。日本ではFacebookは下火であるというニュースを最近よく聞きますが、東南アジアではFacebookはOSに匹敵する巨大プラットフォームの存在感を持っています。恐らくその勢いは今後更に増していくことでしょう。

一方でメールというものはコミュニケーション能力は高いのですが、ウイルスメールなどのセキュリティ面の不安があったり、ユーザーの確認頻度など速報性に弱いせいもあるのか金融関連は今の所完全に出遅れています。しかし、本当はAndroidiOSも使うにあたってはメールアドレスを作ることになりますので、LINEやFacebookに比べたらユーザー数という意味では圧倒的なシェアを持つ巨象であり、ポテンシャルそのものはものすごく大きなものを持っているのです。

それ故に、今回、メールカテゴリの中では世界最大級のユーザーを持つメールプラットフォームであるGmailが金融機能を持つという出来事は、眠れる巨象が「どこでも消費できる」という時代のニーズに対応するプラットフォームへ巨大な爆弾を投げ込みながら侵攻開始したようなもので、これによって第2次ITガジェット戦争が更に混戦で熱くなっていくのは間違いありません。

 

「お金」という人間の欲望の1つをどう取り込めるかが、プラットフォームの覇者になるために避けて通れない重要な課題です。第2次ITガジェット戦争の行方、果たして誰が勝者になり、誰が勝者に吸収されていくのでしょうか。未来を想像するだけで、とても楽しみです。